いずみのさんへのレス

ではつづいていずみのさんの感想を再読。いずみのさんは私のエッセイの一部を引用して詳述してくれているので、未読のみなさんもぜひ。……さて。

id:izumino:20040127
読んですぐ思ったのは、砂さんがマリみてファンであるというよりは、「ああ、美少女漫画読みらしい発言だなあ」と感じたということです。
(中略)
 この日記でも何度か言っていることですが、美少女漫画を読む時の男性の視点は、女性キャラの内部に潜り込むように移動します。女性化して読むというわけでもなく、ただ女性キャラの視点と感覚器を男性視点と融合させるということ。

うーん、ここはちょっと期待とは違う読みをされたようです。私があのエッセイで批判した「純粋視線」には、この「美少女漫画読み」的なものも含まれているんですよ。もちろん、「美少女漫画読み」的な態度を徹底することで、ジェンダーを撹乱するパフォーマティビティへと突き抜けるということはあるかもしれない。強度による質的変化? もちろん、永山さん(永山薫)のような希有な例もあるけれど、どうもそれは期待できるほど多くはなさそう。多かったらよかったんだけどね……。まあ、だから「いま一息よ」なわけです。


いずみのさんも精力的にジェンダー論を踏まえたオタク批評を目指しているようで、なによりです。ただ、ユングはどうでしょう。アニマ/アニムスとか本質主義的かつ異性愛主義的な概念の最たるもので、これをかりに脱構築なりなんなりして異性愛主義批判へと仕向けようにも、かなり無理があるのではないか。あと、プリキュアは良いですか? 私はまだ一回しか見てなくて、それがしかもあの美術館の回……不幸な出会いの多い私です。